業務に活かすオープンデータ 【観光/小売】琉球ガラス村
お話を聞いた方:RGC株式会社(琉球ガラス村) 営業本部3課 課長 當眞 大地さん
データを活用しようと思ったキッカケは?
入域観光客数以外で売り上げに影響を与えている要素にどのようなものがあるか分からなかったので、データを使って検証してみたいと思いました。
データを活用して明らかにしたかったことは?
店舗の売上と沖縄への入域客数に相関があるかどうか、弊社は国際通りなどのお土産品店へも商品を卸しているので、その販売推移と国際通りの人流に相関があるかを見てみたかったです。また、コロナ禍で観光客が減少したため、ターゲットに地元客を据えて販売戦略を考えてきたので、地元客の集客が定着しているかどうかとコロナの感染者数が売上と関係しているのかを調べてみました。
どのようにデータを活用しましたか?
沖縄県が公開している「入域観光客数」や厚生労働省のオープンデータであるコロナの「新規陽性者数の推移(日別)」「国際通りの人流データ」を提供いただいて、POSの販売実績のデータをPower BI Desktopで可視化してもらい、比較検証しました。
データを活用して分かったことは?
入域観光客数と店舗の売上は相関関係が見られました。国際通りの人流と卸の取引の相関関係は1カ月単位では見えづらかったものの、期間内での人流の増加と卸が増加していることは相関していました。また、緊急事態宣言期間などの入域観光客の減少の影響で地元客の比率が増加した状態から、地元客に店舗利用が浸透し、地元客の店舗利用が定着していることも見て取れました。
一方で、沖縄県内のコロナ感染者数と売上には相関関係は見られず、入域観光客数の増減によってのみ相関することが見られました。地元客の割合が低いため沖縄県内での外出傾向が与える影響は少なかったと考えられます。
結果を今後どのように活かしたいですか?
入域観光客数の相関が強く、地元客の集客が増加傾向にあることが分かりました。卸ではメインとなる国際通りの売上について、人流が即時に影響を受けることはないが、対象期間内での増加傾向で関連があることが見て取れたため、観光客向けの商品展開で売上の増加を見込むことができると考えます。
目視での相関関係はわかるものの、スマレジの集計機能で表示されるグラフ以上に、相関分析の数値を当てはめるなど既存の機能以上の情報処理の知見が欲しい。
当事業に関しての職務領域を明示していただけると、遠慮なく依頼や分析などを行えるので、最初に作業内容で依頼可能な部分がわかるとありがたいです。