人流データで“見えない混雑”を可視化し、雑踏警備の配置を最適化(警備業)

更新日:2026.03.31

お話を聞いた方:琉球警備保障株式会社 警備部 仲本 一喜さん

                 

データを活用しようと思ったキッカケは?

観光需要の拡大に伴いイベントが増え、雑踏警備のニーズが高まる一方で、限られた人的資源の中では、従来どおりの配置計画のままだと事業拡大の機会を十分に取り込めないという課題がありました。
特に雑踏警備は、これまで経験と勘に依存する部分が大きく、混雑状況や危険箇所を踏まえた最適配置を「客観的に判断しにくい」という問題がありました。そこで、人流データを活用し、科学的根拠に基づく警備計画へ移行するための検討を進めました。

データから明らかにしたかったことは?

大きく3つです。

・会場への主要アクセスルート(どこから人が流入するか)
・来場者が多くなる時間帯(ピークがいつ来るか)
・危険箇所と警備配置の関係(どこに厚く配置すべきか)

これらを可視化し、従来の配置人数と実際の人流を照らし合わせて、時間帯・場所ごとの過不足を検証したいと考えました。

使ったデータはどのようなものですか

那覇ハーリーを対象に、2025年5月3日〜5日の人流データを分析しました。
会場周辺を「会場本体」「会場までの導線」「帰宅時に混雑が想定される歩道」「実行委員や参加者が利用すると考えられる区画」などに分け、区画別に来場者数や時間帯別推移を確認しました。

どのようにデータを活用しましたか

分析は次の流れで進めました。

区画(エリア)を整理し、導線・滞留・帰宅動線などの観点で見るべき場所を分解
区画ごとの来場者数と時間帯別推移を可視化
その結果を、従来の時間帯別配置(何名置いていたか)と突き合わせ、過不足が起きている時間帯・場所を検証しました。

データを活用してわかったことは?

主要な利用経路(来場が多い区画)は、区画④:67,471人、区画①:53,731人、区画⑤:44,883人となり、また19時〜20時が来場者ピークであることが確認できました。

この結果、同じ人員でも、より効率的な配置を検討できる基礎を整えることができたと整理しています。


図:(左) 人流データ / (右) 警備員配置

今後どのようにデータ活用を推進されますか

今回のように、人流データで「どこに・いつ・どれだけ人がいるか」を見える化できると、配置計画を“説明できる形”にできます。今後もイベントごとに、導線・ピーク・危険箇所の傾向を整理し、警備計画の精度向上につなげていきたいと考えています。

 

参考:取組の詳細
沖縄県主催データ利活用セミナー
「現場が動いた!人流・交通データで変わる意思決定」
https://odcs.bodik.jp/okinawa-dpf/usecase/3064/

 

TOPへ戻る